生後9ヶ月の赤ちゃんのしたこと

私の息子の話です。

生後9ヶ月のときのことです。

息子は、腸炎をよく起こす子で、

この当時、

よく下痢をしていました。

そして私は、

産後の肥立ちが悪く

出産後から約1年ほど

月に一度は39度ほどの高熱を出して寝込み

肺炎を引き起こしていたときもありました

夫は仕事が忙しく

育児どころか

家事も手伝ってくれませんでした

私は実家からも遠く

近くに親戚もなく

孤独な育児の中、

友人たちの助けを借りたり

遠方から母親に来てもらったりしながら

なんとか暮らしている~

そんな状態でした。

そんな中の、

息子の度重なる腸炎。。。

私は、

睡眠不足と

高熱による疲労と

精神的に追い込まれた状況に、

もう

おかしくなっていました。

ひどい下痢をして、

腸壁がはがれてくるほどの状況に

不安と疲労が入り混じり

私は

夕刻になると

涙が出て止まりませんでした。

夜になってしまったら、

すぐに病院にも行けない

誰も助けてくれない時間がやってくる

そんな不安だらけの時間経過のなか

それでも下痢は止まらなく、

私もやっとの思いで

息子のオムツをかえ、

オムツかぶれにならないように

座浴をしてあげたりしていました

何度もそれを繰り返しているうちに

本当につらくて

換えたオムツも片付けず、

放置したまま

ロンパースのボタンも留めず、

息子を放置したまま

部屋にこもって

わんわん泣き始めてしまったのです

どんどん暗くなっていきましたが

私は電気もつけず、

部屋の片隅で

わんわん泣いていました

すると

息子が私のところにやってきて、

側に立っているのです。

顔を上げると、

下痢で痩せてしまったフラフラの足をふんばって

私に、

自分のおしりふきのケースを差し出すのです

おしりふきで

涙を拭けと

言っているかのような目で

それは、

とても赤ちゃんの目ではなく

一人の意思を持った人間がそこにいるかのように、

私に、

泣き止みなさいと

泣き止んで

しっかりしなさいと言っているような

しっかりとした瞳で差し出しているのです。

その姿を見て、

私は

ハッと我に返りました

私は何をしているんだろう

こんな小さな子に、

こんなことをさせているなんて!!!

私が

「お母さん」になったのは

この日

この瞬間からでした

お母さん

ママ

になれるまで

本当に時間がかかるものなのです

お母さんは、

赤ちゃんがいるからなれるものではありません

子供に

親として

育ててもらっている

子供といっしょに

泣きながら

育っていくものなのだと思います。

私は、

大泣きしている息子に

随分手を焼いてきましたが

この子を産んで

本当に良かったと

心の底から思っています。

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